明日何読む

自分が気になる本をまとめる。分野別読書ガイド。

アフリカの今を知る ―貧困/格差/援助/開発―

アフリカの実情というのは、日本の報道からはなかなか見えてこない。

どんな暮らしをしているのかという素朴な疑問。先進国の援助によって豊かになっているのだろうという根拠のない想像。広大なサバンナに野生の動物が暮らしているという先入観に囚われたイメージ。

私たちは今のアフリカというのを全く知らない。ここでは、アフリカの「いま」を知ることができそうな本をまとめた。
実際に自分で読んで所有している本もあるが、あくまでも調べて気になったものを一覧化したリストに過ぎず、書評ではない。

全体像をつかむ

格差の拡大、内戦、資源開発、植民地支配、独立運動。新書でアフリカで起きている問題の全体像をつかみたい。

アフリカ・レポート―壊れる国、生きる人々 (岩波新書)

アフリカ・レポート―壊れる国、生きる人々 (岩波新書)

 
新書アフリカ史 (講談社現代新書)

新書アフリカ史 (講談社現代新書)

 
経済大陸アフリカ (中公新書)

経済大陸アフリカ (中公新書)

 

 貧困と援助

「アフリカは貧しい」そんな風に思われていた時代は終わりつつある。地下資源の開発によって、巨額の富を得始めた国がある。その利権を巡って内戦も勃発している。そして同時に先進国からの援助を受けたにも関わらず、「発展」できない国も存在している。それらの国が面する大きな壁とは。

ルポ 資源大陸アフリカ 暴力が結ぶ貧困と繁栄 (朝日文庫)

ルポ 資源大陸アフリカ 暴力が結ぶ貧困と繁栄 (朝日文庫)

 

 国際協力・貧困問題に関心がある人は必読。貧困をなくすための筋道をはっきりと示す。

貧困の終焉―2025年までに世界を変える

貧困の終焉―2025年までに世界を変える

 

多くのアフリカ諸国に発展の兆しが見え始めた中で、大きな壁を乗り越えることが出来ずに「発展」できない国がある。最貧の国々を捕らえる四つの罠とは。そしてその国々はどのようにして負の連鎖から抜け出すことが出来るのか。

最底辺の10億人

最底辺の10億人

 

善意で行っているはずの援助がアフリカをだめにしている?援助は必ずしも正義ではないということに気が付かされる一冊。援助による負の影響を指摘するその視点にハッとさせられる。以下連続三冊あわせて読みたい

援助じゃアフリカは発展しない

援助じゃアフリカは発展しない

 
傲慢な援助

傲慢な援助

 
エコノミスト 南の貧困と闘う

エコノミスト 南の貧困と闘う

 

開発援助を社会学的視点から分析する。開発援助の基本的定義や性質について。後半は具体的な事例や取り組みが扱われている。開発援助についてまず知るために最適な一冊。

開発援助の社会学 (SEKAISHISO SEMINAR)

開発援助の社会学 (SEKAISHISO SEMINAR)

 

番外編

内戦が続いていることもあり、アフリカというと物騒なイメージがある。しかしそんなアフリカにも平和な空気が流れる一つの国がある。520ページに渡る圧倒的ボリュームの上質なルポ。様々なテーマを扱うエキサイティングなノンフィクション作品。

謎の独立国家ソマリランド

謎の独立国家ソマリランド